川越で一番賑わっている商店街「クレアモール」の中に「西雲寺」というお寺があります。
西雲寺の境内は四季折々の風情があり、市民の憩いの場として愛されています。
この記事では、そんな西雲寺についてご利益・見どころ・御朱印・アクセスなど、気になる情報をご紹介しています。
この記事の目次
西雲寺の歴史
西雲寺は浄土宗に属するお寺で、西雲法師によって建立されました。
昔は蓮馨寺に所属する末寺の一つであったとされています。
しかし、「西雲寺」というお寺の名前は、もともと現小仙波の地域に存在した天台宗寺院「阿弥陀堂」の名称であったとする記録もあり、のちに浄土宗寺院に改宗したものともいわれています。
不幸にも、西雲寺は火災の被害を幾度も受けており、特に明治26年の川越大火の時にお寺の記録を焼失してしまいました。
そのため、建造年などの詳しい寺歴については一部不詳となっています。
西雲寺のご本尊
西雲寺は浄土宗のお寺です。
浄土宗は法然上人が開いた宗派で、「南無阿弥陀仏」とお念仏を唱えることで極楽浄土へと往生することを願います。
また、西雲寺では、お墓の管理が難しい家主に代わってお寺に供養と維持管理を永代に渡り任せることのできる「永代供養」を行っています。
西雲寺のご利益
西雲寺では、お地蔵さまが家内安全・商売繁盛・交通安全・学業成就・安産など多くの願い事を聞き届けてくださいます。
また、現在では絶滅した天然痘に特にご利益があり、西雲寺で願をかけた人々はだんだんと治癒していったそうです。
お堂にある麻縄と塩をいただいて持ち帰り、麻縄を病人の首にかけて塩を飲ませると不思議と病気が治ったといわれています。
そして完全に治った際は、倍の麻縄と塩をお礼として納めたとか。
西雲寺の見どころ
本堂
入口から続く道を歩くと、正面に大きな本堂が見えてきます。
西雲寺には本尊として「阿弥陀如来像」が祀られており、他にも
- 観音菩薩
- 勢至菩
- 善導法然両大師像、
- 延命地蔵尊
- 十一面千手観音像
などが所有されています。
日限三体地蔵堂
本堂の右隣に「日限三体地蔵堂」があります。
お堂の前には「摩尼車(まにぐるま)」があり、これを一回転させることでお経を一回唱えたことになりますので、心を込めて回しましょう。
そして、ここに祀られているお地蔵さまにはこのような逸話があります。
会津藩(現福島県)の藩主蘆名盛氏(あしなもりうじ)が、ある日みた夢の中で、「お地蔵さまが泥深く葦の中に埋まっているので助け出すべし」とのお告げを受けます。
盛氏はすぐに鶴ヶ城城内の沼を探したところ、なんと三体のお地蔵さまが出てきたので西光寺に安置したということです。
後に、小笠原石見侯の藩士である松浦嘉太夫次周が三体のお地蔵さまのご分身を彫り、ある高僧がそのご分身を背負って日本中を行脚しました。
高僧が川越に立ち寄った際にお地蔵さまを西雲寺に納められ、現在に至るそうです。
お地蔵さまの姿は、扉から覗くことができます。
お地蔵さまは左から、「下化衆生(げげしゅじょう)」「上求菩提(じょうぐうぼだい)」「般若梵匡(はんにゃぼんきょう)」の印を結んでいます。
それぞれの意味は、
- 下化衆生:全ての人々を導き、悩みや苦しみから救済する。
- 上求菩提:悟りの境地へとさらなる高みを目指し、人々が進歩成長できるよう祈念する。
- 般若梵匡:大乗仏教の教えを大切にすることが極楽浄土への道であることを示す。
となっています。
鐘つき堂
お堂の左手前には大きな鐘つき堂があります。
実際に撞くことはできませんが、屋根の装飾が美しく迫力があるのでぜひ見学してみましょう。
西雲寺のおみくじ
日限三体地蔵堂の前におみくじがあります。(1回100円)
代金はお賽銭箱に入れて下さいね。
西雲寺のアクセス・駐車場
- 川越駅東口より徒歩10分
- 本川越駅より徒歩3分
また、西雲寺の境内には専用駐車場があります。
西雲寺:各種情報
施設情報 | 西雲寺 |
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住所 | 埼玉県川越市新富町2-5-4 |
電話番号 | 049-222-2258 |
料金 | 無料 |
駐車場 | 専用駐車場あり |
ウェブサイト | 西雲寺HP |
まとめ
商店街の喧騒から離れ、清澄な空気の中でホッとひと息つける西雲寺。
ショッピングのついでにぜひ立ち寄ってみて下さい。