川越市郭町にある「川越城富士見櫓跡」は、かつては川越城の物見櫓として使用されていた櫓の跡地です。
櫓の周りには木々が生い茂り、外からはただの小高い丘に見えますが、石段を登ってみると櫓の跡を見ることができます。
この「となりのトトロ」などのジブリ作品を思わせる風景が隠れ観光スポットとして話題になったことも。
今回は富士見櫓跡に実際に登ってきた体験をもとに、富士見櫓跡の歴史・見どころ・アクセス・駐車場について解説していきます。
この記事の目次
富士見櫓跡にやってきました
富士見櫓跡の麓に到着しました。
入口の横にある広場には、「川越城富士見櫓跡」という石碑があります。
この石碑は昭和56年に川越市教育委員会によって設置されたものです。
櫓というだけあり石段をかなり登る必要があるので、頂上まで行くには少し大変かもしれません。
このように道が曲がりくねっており、石や砂が多いので気をつけて登りましょう。
櫓のある丘の中腹には「川越城跡碑」や「御嶽神社」があり、櫓を見る途中に寄ることができます。
神社については個別記事で詳しくご紹介しています。
富士見櫓跡の歴史
「櫓」とは、合戦の際の物見や防戦の足場として、城壁や城門の高い場所に設けられた建物のことをいいます。
天守閣を持たない川越城には、次のような3つの櫓がありました。
川越城の3つの櫓
- 東北の隅:二重の虎櫓
- 本丸の北:菱櫓(ひしやぐら)
- 西南の隅:三層の富士見鶴
その中でも、城の中で一番高い所にあった「富士見櫓」が天守閣の代わりとなっていたと考えられています。
富士見櫓跡の様子
こちらが現在の富士見櫓跡です。
戦略上の理由等により川越城の構造はその大部分が明らかにされることはなく、富士見櫓も正確な規模は明らかになっていません。
江戸末期の慶応二2年(1866年)に川越城を測量した時の記録によれば、この富士見櫓は長さ8間3尺(約16メートル)、横8間 (約14メートル)あったそうです。
現在では木々や建物のためすっかり眺望も失われてしまいました。
昔は川越の街を一望でき、富士見櫓の名の通り遠く富士山までも望めたと思われます。
古い遺跡のため崩れそうになっている箇所や柵が老朽化している部分もあるので、「立入禁止」と書かれた場所には入らないようにしましょう。
富士見櫓跡のアクセス
「富士見櫓跡」の所在地は「埼玉県川越市郭町2丁目15」で、初雁公園や本丸御殿の近くに位置しています。
川越駅や本川越駅などの主要駅からは遠く離れているので、バスを利用すると便利です。
バス停「E9:博物館・美術館前」「博物館前」などで下車すると、徒歩6分程度でアクセスできます。
富士見櫓跡の駐車場
富士見櫓跡の近くには、御嶽神社専用の駐車場があります。
無断駐車は禁じられており、事前に連絡を取る必要がありますので注意しましょう(TEL:049-222-4594)。
まとめ
このように川越には昔の城下町を思わせる跡地がたくさん残されています。
富士見櫓跡もその一つで、今は空き地しか残されていませんが実際に登ってみると川越を見渡すことができ、当時の情景が思い浮かびました。
あまり整備されていないため天候が悪い日などは無理に登ることは厳禁ですが、是非一度富士見櫓跡に訪れてみてください。
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川越城富士見櫓跡:各種情報
施設情報 | 川越城富士見櫓跡 |
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住所 | 〒350-0053 埼玉県川越市郭町2丁目15 |
料金 | 無料 |