川越の丸広百貨店に、小さな神社があるのをご存知でしょうか。
その神社の名前は「民部稲荷神社(みんぶいなりじんじゃ)」といい、狐とお相撲をとったという面白い逸話が残されています。
この記事では、そんな「民部稲荷神社」に実際にお参りし、歴史・ご利益・アクセス方法など詳しく解説しています。
この記事の目次
民部稲荷神社のアクセス
民部稲荷神社は川越の丸広百貨店にあります。
- 西武新宿線「本川越駅」より徒歩4分
- 東武東上線・JR埼京線「川越駅」より徒歩9分
民部稲荷神社は以前、川越丸広の屋上に本殿がありましたが、屋上の閉鎖に伴いクレアモール側の立体駐車場出口に移転しました。
丸広百貨店の屋上の改装が終わり、現在では民部稲荷神社も屋上にお遷座されています。
民部稲荷神社の歴史・由緒
民部稲荷神社の由緒について、郷土研究家・岡村一郎による説明の看板がありました。
お寺の坊主たちと狐が相撲で勝負をするという、なんともユニークな昔話が残されています。
民部稲荷神社の逸話
その昔、多摩郡八王子にあるお寺の小僧が、西の方にある「民部様」のお屋敷に毎晩遊びに出かけていました。お寺の住職は、西の方角には山しかないはずでお屋敷があるなんて聞いたことがない、と疑問に思います。
そこで、小僧に「今度、民部様をお寺に招待しなさい」と命じました。
そしてある日、民部は駕篭(かご)に乗り、12人ほどのお供とともにやってきました。
住職は民部と話をしてみたところ何回も相撲自慢をされたので、それならと寺の坊主たちを呼び、民部のお供たちと相撲勝負をしてみようということになります。
民部のお供たちは小柄でしたがとても強く、お寺の坊主たちはさんざんに負けてしまいます。
翌日、相撲をとった場所を見てみると、民部たちがいた場所に赤や白の毛が沢山散らばっていることに気が付きました。
こうして狐であると見破られてしまった民部は、東北の方角にある入間郡川越の梵心山(ぼんしんやま)に移り住むことになりました。
民部は寺の小僧に別れを告げ、お礼としてたくさんの小判を贈ったということです。
以上が、民部稲荷神社の伝説です。
この由緒あるお稲荷様の新社殿造営を機会に、地域自治会と丸広百貨店が相談し、屋上にお遷座することとなったそうです。
民部稲荷神社のご本尊・ご利益
民部稲荷神社は家内安全・商売繁盛のご利益があります。
さらに、このお稲荷様を崇敬すると必ずお金持ちになると昔から言い伝えられており、打ち身・捻挫にもご利益があるといわれています。
また、お願いごとが叶ったら、お礼として相撲の絵馬を奉納する習わしがあります。
民部稲荷神社の見どころ
小さい社があり、左右に狐の石像が祀られています。
左の狐は宝珠、右の狐は鍵をくわえているみたいですね。
この狐がくわえているものには意味があり、宝珠は稲荷大神の霊力を示し、鍵は心願成就の神徳を象徴していると考えられています。
お賽銭箱は手前にあります。
民部稲荷神社:各種情報
施設情報 | 民部稲荷神社 |
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住所 | 〒350-0043 埼玉県川越市新富町2丁目6 |
電話番号 | 049-224-1111(丸広百貨店 川越店) |
料金 | 拝観無料 |
営業時間 | 自由 |
営業期間 | 無休 |
駐車場 | なし |
まとめ
民部稲荷神社は丸広百貨店にあり親しみやすい神社です。
狐と相撲をとったという面白い昔話も残されており、家内安全や商売繁盛などのありがたいご利益があります。
丸広やクレアモールにお買い物に来た際は、ぜひ民部稲荷神社に手を合わせてみてくださいね。